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オブジェクト指向プログラミングに関する資格一覧と難易度解説

オブジェクト指向プログラミング (OOP) は、現代のソフトウェア開発に欠かせないスキルです。オブジェクト指向の基礎から設計原則、デザインパターン、さらに特定言語に関連する資格まで、幅広い知識を身につけることで、開発者としての価値を高めることができます。この記事では、オブジェクト指向プログラミングに関連する資格をカテゴリ別に紹介し、難易度も星5段階で解説します。

Java関連資格

Javaは、オブジェクト指向プログラミングに特化した言語として、企業のシステム開発やアプリケーションで多く使われています。Java関連の資格には、初心者から上級者向けまでさまざまなレベルが存在します。

  • Oracle Certified Java Programmer (OCJP) – Java SE 8 Programmer I
    難易度:★★☆☆☆
    概要:Javaの基本文法やオブジェクト指向の基本概念を問う資格で、Javaの初心者向けです。Javaプログラミングの入門資格として人気があります。
  • Oracle Certified Java Programmer (OCJP) – Java SE 8 Programmer II
    難易度:★★★★☆
    概要:Javaの高度な知識やオブジェクト指向の応用力が必要です。ジェネリクス、ラムダ式、コレクションフレームワークなどの知識が含まれ、上級者向けの資格です。
  • Oracle Certified Java Developer (OCJD)
    難易度:★★★★★
    概要:Javaの実務経験が必須の資格で、設計パターンやスレッド管理、セキュリティの知識が問われます。Java開発のエキスパートを目指す人向けです。

C++関連資格

C++はゲーム開発やハードウェア制御の分野で広く利用される、パフォーマンスに優れた言語です。C++関連の資格は、オブジェクト指向の基礎からプロフェッショナルレベルまでのスキルを証明します。

  • C++ Certified Associate Programmer (CPA)
    難易度:★★☆☆☆
    概要:C++の基本的な文法やオブジェクト指向の概念を学べる資格で、初心者でも比較的取り組みやすい資格です。
  • C++ Certified Professional Programmer (CPP)
    難易度:★★★★☆
    概要:C++の応用知識が問われ、STLやテンプレート、例外処理などがカバーされています。中級から上級者向けの資格です。
  • Microsoft Certified: C++ Software Development Fundamentals
    難易度:★★★☆☆
    概要:C++を使ったソフトウェア開発の基礎を学べる資格で、クラス設計や基本的なプログラムロジックをカバーします。C++初心者に最適です。

Python関連資格

Pythonは、AIやデータ分析、Web開発など幅広い分野で利用されており、オブジェクト指向プログラミングの基礎を学ぶには最適な言語です。Pythonの資格は、基礎からデータ分析や高度なプログラミングスキルをカバーしています。

  • Pythonエンジニア認定基礎試験
    難易度:★☆☆☆☆
    概要:Pythonの基本文法やオブジェクト指向の基礎を問う資格です。初心者でも取得しやすいPythonの入門資格です。
  • Pythonエンジニア認定データ分析試験
    難易度:★★★☆☆
    概要:PandasやNumPyを使ったデータ分析スキルが必要で、データ分析を活かしたPythonの知識が身につきます。Pythonを活用してデータ分析に取り組む人向けです。
  • Certified Professional in Python Programming (PCPP)
    難易度:★★★★☆
    概要:Pythonの応用力が試される上級資格で、オブジェクト指向プログラミングに加え、マルチスレッドやソケットプログラミングが含まれます。

その他オブジェクト指向言語関連資格

オブジェクト指向言語として人気のあるRubyやPHPに関する資格もあります。Web開発やアプリケーション開発に役立つスキルを学べる資格です。

  • Ruby技術者認定試験(Silver)
    難易度:★★☆☆☆
    概要:Rubyの基本的なオブジェクト指向概念や文法が問われる資格で、Rubyの基礎を身につけたい方向けです。
  • Ruby技術者認定試験(Gold)
    難易度:★★★★☆
    概要:Rubyの高度な技術とオブジェクト指向の応用が問われ、メタプログラミングや例外処理の知識も含まれます。上級者向けの資格です。
  • Zend Certified PHP Engineer
    難易度:★★★★☆
    概要:PHPでのオブジェクト指向プログラミングのスキルを認定する資格です。PHPの実務経験があると合格しやすい上級者向けです。

汎用オブジェクト指向設計資格

オブジェクト指向の設計力を身につけるには、言語に依存しない設計資格もおすすめです。これらの資格は、オブジェクト指向設計を活かして実務に役立てるスキルが問われます。

  • ISTQB Certified Tester Foundation Level (CTFL)
    難易度:★★★☆☆
    概要:オブジェクト指向設計やソフトウェアテストの基礎を学べます。オブジェクト指向設計の基本的な知識が身につきます。
  • AWS Certified Developer – Associate
    難易度:★★★★☆
    概要:AWS上でのオブジェクト指向を活かしたアプリケーション開発に必要なスキルを問います。クラウドでのオブジェクト指向開発を目指す方に最適です。
  • Project Management Professional (PMP)
    難易度:★★★★☆
    概要:プロジェクト管理のスキルを学べる資格で、オブジェクト指向設計を使ったプロジェクト開発にも役立ちます。プロジェクト管理の知識があると有利です。

デザインパターンと設計原則関連

デザインパターンや設計原則を学ぶことで、保守性や拡張性の高いシステム設計を行うスキルが身につきます。開発者としてのスキルを高めるためにおすすめの資格です。

  • Certified Scrum Developer (CSD)
    難易度:★★★☆☆
    概要:Scrumやアジャイル開発手法、オブジェクト指向設計が学べる資格で、チーム開発を効率化するスキルが身につきます。
  • Certified SOLID Principles Developer
    難易度:★★★★☆
    概要:オブジェクト指向設計のSOLID原則を学べる資格です。保守性や拡張性の高い設計を行うスキルが証明されます。

Object-Oriented Analysis and Design (OOAD) with UML Certification
難易度:★★★★☆
概要:UMLを使ったオブジェクト指向設計の手法や分析スキルが問われ、デザインパターンやクラス設計を学べる資格です。設計力を高めたい方におすすめです。

資格選びのポイント

  1. 初心者はまず基礎資格から
    初心者の場合、まずは基礎知識を身につけられる資格から始めると良いでしょう。たとえば、Javaでは「Oracle Certified Java Programmer (OCJP) – Java SE 8 Programmer I」、Pythonでは「Pythonエンジニア認定基礎試験」など、言語の基礎文法やオブジェクト指向の基礎概念を学べる資格を取得することで、スムーズにステップアップできます。
  2. 実務で活かすスキルを強化
    現場で求められるスキルを強化するなら、中級~上級レベルの資格を選ぶと良いでしょう。例えば、C++の「C++ Certified Professional Programmer」やJavaの「Oracle Certified Java Programmer (OCJP) – Java SE 8 Programmer II」など、実務での応用が効くスキルが学べる資格が適しています。
  3. 設計力を高めたい場合はデザインパターンや設計原則の資格を
    設計力や拡張性のあるシステムを構築する力を高めたい場合、デザインパターンや設計原則を学べる資格がおすすめです。例えば「Certified SOLID Principles Developer」や「Object-Oriented Analysis and Design (OOAD) with UML Certification」などの資格で、オブジェクト指向の設計原則を実務に適用するスキルを高められます。
  4. クラウドやチーム開発を視野に入れる
    最近はクラウド上でのアプリケーション開発やチームでのアジャイル開発が増えているため、「AWS Certified Developer – Associate」や「Certified Scrum Developer (CSD)」など、クラウド環境やチーム開発に特化した資格も視野に入れると良いでしょう。

資格取得がキャリアに与える影響

オブジェクト指向プログラミングに関する資格を取得することで、次のようなキャリアアップやキャリアチェンジの可能性が広がります。

  • 転職活動での強み
    オブジェクト指向言語のスキルを証明する資格は、転職活動での強力なアピールポイントになります。特にJavaやPythonなどのスキルは、バックエンドエンジニアやシステム開発エンジニアとしての転職で評価されやすいです。
  • 上級エンジニアとしてのキャリアパス
    設計力や管理スキルを高める資格は、上級エンジニアとしてのキャリアパスをサポートします。プロジェクトマネージャーや技術リードとして、チーム全体を指導したり、大規模なプロジェクトの設計・管理を任されたりすることが可能です。
  • フリーランスとしての独立
    高度なオブジェクト指向設計やクラウド開発スキルがあれば、フリーランスとして独立する際にも案件を受注しやすくなります。資格があれば、実力を証明する手段として信頼性も高まります。

まとめ

オブジェクト指向プログラミングの資格を通じてスキルを高めることは、プログラマーとしての成長を促し、より広い分野での活躍を可能にします。基礎的なプログラミングスキルから高度な設計力まで段階的に学び、実務で即戦力となるスキルを身につけていきましょう。オブジェクト指向設計やクラウド開発のスキルは、IT業界における重要な資産となるため、資格取得を通じて、キャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。